ひな祭りを祝う人々は

女の子の健やかな成長を願って飾るひな人形のそばで行うひな祭りでは、さまざまな人の想いを感じます。

ひな祭りを祝う人々は

ひな祭りを祝う人々は 女の子が生まれたら、普通はお嫁さんの両親からひな人形がお祝いとして贈られるのが一般的です。けれど、もし娘がお嫁入りして義理の両親と同居していたとしたら、ひな人形を贈った祖父母が一緒にお祝いする機会はそうそうないでしょう。それを思うと、ひな祭りというのは、主役はこれから成長していく女の子であるのは間違いありませんが、幾人もの大人たちの想いを織り交ぜながら祝われる行事であるのかもしれません。身近にいて成長を見守りつつ、一緒にひな人形を飾ってお祝いできる人もいれば、ひな人形を贈り、離れたところから健やかな成長を祈る人まで、さまざまです。

我が家のひな人形は立派な七段飾りですが、姉が生まれた時に祖父母から贈られたものです。その後、10年経って私と双子の妹が生まれたため、祖父母は七段飾りがもっと立派になるようにとたくさんのお道具を贈ってくれました。雨の中、祖父は息子である叔父に、早く持って行けとさんざんせかし、叔父は、何もこんな雨の日に行かなくてもとぶつくさ文句を言いながら持ってきてくれたそうです。その数日後、祖父は坂道でスピードが出過ぎた車を制御しきれず、あの世へと旅立ってしまったと母から聞かされました。今でもひな人形を飾る時やひな祭りの日には、さまざまな人の想いをかみしめています。